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公開日:2026.02.27 更新日:2026.02.27

【渋滞分析事例をご紹介!】カープローブデータで渋滞分析をDX化! ~実際のデータを活用し渋滞要因分析を実施~

前回のコラムで「カープローブデータで渋滞分析をDX化」についてご紹介しましたが、今回は第二弾として、プローブデータを活用した渋滞要因分析を、具体的な分析事例を交えながらご紹介します!


前回のコラムはこちら

当社の扱うカープローブデータの特長

改めて当社が扱うカープローブデータの中から、本田技研工業株式会社のカープローブデータ「Hondaフローティングカーデータ※」(以下「Hondaプローブ」と言います。)についてご紹介します!

Hondaプローブは、数秒周期で各車両の位置情報を記録しており、道路以外(施設内など)の走行も全て記録しています。また、トンネル内や立体駐車場などGPS受信ができない場所でも位置情報を正確に記録しているため、様々なアプローチでの分析が可能です。

さらに、停止位置を正確に把握できることが大きな利点の一つとなっています。
Hondaプローブが交通ビッグデータとして登場するまでは、交通ビッグデータと言えば自動車のトラカンデータと言われる「トラフィックカウンター」で収集されたデータが主流でした。トラカンデータは、交差点など路上に設置されたレーダ・カメラ・センサーなどを用いて通過する車両を記録しているため、全車両が対象で総量を把握する上でとても有効ですが、センサーやカメラなど基本的には定点観測となるため車両の停止位置を知ることは難しい側面があります。一方、Hondaプローブは、全車両からデータ収集ができないためサンプル抽出となりますが、停止位置を正確に把握することができます。

これらの特長を活かし、渋滞緩和、安全対策、災害対策、TDM(交通需要マネジメント)等の各種施策に活用いただいております。

※Honda Total Care会員規約、インターナビ・プレミアムクラブサービス利用規約およびHondaプライバシーに基づき、個人情報を含まないデータを収集・活用しています。

交通渋滞の分析例

交通渋滞は、交通容量の上限を超える需要よって生じることは皆さんよくご存じかと思います。
また、一般的に「交通集中渋滞」と「突発渋滞」の二種類がありますが、今回は「交通集中渋滞」に焦点をあて、Hondaプローブの特長の一つである「停止位置」や「停止時間」を活用した交差点周辺での渋滞分析例をご紹介します!

今回、ある交差点において頻繁に渋滞が発生する事例をもとに、交差点に接続する道路のある区間「特定区間」における時間帯ごとの通過時間や停止位置を収集してみました。
特定区間や区間内の右折レーンなど交差点周辺イメージは次のとおりです。

渋滞分析エリアと周辺イメージ

まず、前回のコラムでも解説しました「滞留長」「渋滞長」を分析するにあたり、次のように定義しました。
 滞留長→1回目の停止位置を抽出した車列の長さ
 渋滞長→滞留長を形成する車両が次の青信号で通過できずに残った車列の長さ

定義した内容をもとに北から特定区間に進入してきた車両、商業施設から出庫してきた車両、商業施設から出庫した車両を除く従道路からきた車両を時間帯別に集計して、特定区間の飽和交通流率(信号のある交差点で青信号の間に連続して通過できる最大の交通量)との関係をグラフ化してみました。

特定区間の通過車両台数と飽和交通流

グラフを見てみると、11時台と16時台に通過時間が突出していることがわかります。
11時台の周辺道路の交通状況を見ると商業施設からの出庫車両が同時間帯に大量に流入していることがわかります。従道路側(商業施設からの出庫台数含む)の車両数が北からの進入車両数の3倍程度に増加したことで渋滞が発生していると考えられます。

一方で、16時台では北から特定区間に進入してきた車両が多く、11時台とは異なる要因で渋滞が発生していると考えられます。
この分析でわかるのは、単純に交通量が多いから混んでいると言う単純なものではなく、時間帯によって異なる原因から渋滞が発生していることがわかってきました。

ここで疑問に感じるのは、交通量が多く通過に時間が掛かっていることはわかりますが、どの程度の信号待ちをしているか?と言う点です。これがわからないと、信号の時間を調整すべきなのか、道路の形状を見直すべきなのかなど、どのような対策が最も効果的なのか不明確になってしまいます。

そこで、現地の信号サイクルを調査し通過時間と信号サイクルの関係を調べてみました。もちろん、滞留長・渋滞長は、カープローブデータから判定された停止位置・停止回数をもとに算出しています。

特定区間の通過時間と信号サイクル

特に混雑する11時台を見ると、2回の信号サイクルの間に通過できず、通過時間が大幅に増加してしまい、急激に渋滞長が大きくなっていることがわかります。
一方、16時台は区間全体に車両が滞留している状況は同じですが、2回以上の停止が多く発生し総じて混雑していることがわかりました。

このようにHondaプローブに信号情報を重ね合わせることで、より渋滞対策のポイントが見えてきます。

対策に向けて

今回ご紹介しました分析事例では、11時台は商業施設から出庫した車両を含む従道路側からの流入が渋滞の主な要因と想定できることや、16時台は全体的な交通集中が主な要因であることが見えてきました。

これらの複合的な要因に対する渋滞対策としては、「信号サイクルやスプリットの見直し」の他に「特定区間への流入する交通量の抑制や分散を促す」ことが考えられます。
ただ、渋滞の主な原因となっている商業施設からの出庫量を抑制することはできない(他の退出ルートがない)ため、信号サイクルやスプリットの見直し以外にできる対策としては、北から進入する交通流をいかに抑制・分散する対策が必要になってきます。

リアルタイム所要時間提供サービス

当社では、特定区間への流入抑制や分散のための迂回路案内にご活用いただける、リアルタイム所要時間提供サービス「Traffic Vision® Live」を提供しています。Hondaプローブを即時処理し、指定ルートの所要時間を簡易表示板やホームページ上に表示することで、ドライバーに複数ルートの所要時間を案内できます。

サービスイメージ


このサービスの最大の特長は、案内するルート上に車線ごとの速度差(複数の車線があって、空いている車線と混雑している車線での速度差)がある場合でも、当社独自のロジックにより混雑している車線と順調な車線を分離することで、高い精度で所要時間提供ができるという点です。

車線ごとの速度差イメージ

最後に

今回は渋滞分析のDX化第二弾として、プローブデータを活用した渋滞要因分析の具体例とリアルタイム所要時間提供サービスについてご紹介しました。
これまで難しかった渋滞分析も、Hondaプローブを活用してより詳細に分析することができますので、ぜひ分析における課題、お見積やサービスに関するお問い合わせなどお気軽にご相談ください。


資料ダウンロードページより、「交通量調査ソリューション」の詳細な資料ダウンロードいただけます。



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